ある芸術活動をしている人のお話です。
芸術だけでは、なかなか食べていくことができないです。
副業と言いますか、芸術以外に他にも職業を持っている人は多くいます。
そのSさんも、芸術活動以外に、仕事を持っていました。
ところが、S氏は神経質な性格であり、時間にルーズ、癇癪持ちな欠点があります。
※ 普段は、温厚なんです。
副業の仕事がうまくいかなくなり、追い詰められると、周囲(特に奥さん)に当たるのです。
奥さんに罪はありません。
S氏が自分で失敗したことなので、自分のせいです。
しかし、奥さんに、八つ当たりするのです。
まるで、子供ですね
先日も、S氏は副業の仕事で、出張することになり、早朝、荷物をまとめていました。
すると、
「荷物が多くて鞄に入らない」
「鞄の底に、金具が付いていて、その金具のせいでテーブルに傷が付いた」
と言って、S氏は怒り出しました。
テーブルの上に鞄を置いて、詰めていたら、テーブルの表面にわずかに傷が付いたのです。
そのテーブルは、6万円ほどの普通の家具で、高級家具ではありません。
S氏は、この鞄を用意した奥さんを責めました。
S氏は小旅行用の鞄を持っていないので、奥さんは自分の鞄を使ってもらおうと、奥さんが用意したものでした。
散々、悪態をついたS氏は、出かける時、奥さんに、
「ティッシュに薄く油をつけ、傷の部分を優しくこすって、傷を修正しておくように」
「その後は、よく絞った濡れたふきんで、優しく拭き取る」
など偉そうに指図し、出ていきました。
鞄も、着替えも、その他備品も、前もって奥さんが用意しました。
よく気が付き、テキパキした奥さんがいることで、のろまなS氏は随分助けられているのです。
芸術活動をする旦那さんにのため、快く協力し応援してくれている奥さんです。
S 氏のこの物言い・態度は許されるものではありません。
『芸術家だから我儘でも許される』
そんなことはありません。
作品には、その人の心の中が出てきます。
このS氏の作品にも、傲慢の中の不安定さが、表れています。
人間としての未熟は、作品も未熟なのです。